2016年3月8日火曜日

プリンス TOUR GRAPHITE 100XR

7TJ0172年9か月ぶりにブログります。
以前のような頻度ではUPできないと思われますし、どちらかというとテストしたモデルの忘備録的なブログとなるでしょうが、何卒ご寛容のほどを。

さて超久々なので、現在自分が使用しているテクニファイバーのT.FIGHT315から!と思っていたのですが、今回は発売前からテストしていたプリンスのTOUR GRAPHITE 100XRのインプレです。
プリンスといえばグラファイト、グラファイトといえばプリンス。
古くからテニスをされている方はそう思われるでしょう。
そのグラファイトがスウェーデン製のテキストリームというカーボンを装着して、TOUR GRAPHITE 100XRというネーミングで発売されました。

その肝心のテキストリームというカーボンは、F1カーや、高機能バイク、そして国際ヨットレースの最高峰であるAmerica's Cupのヨットにも採用される素材だそうです。
テキストリームを簡単に表すると「純度が高く、薄い、強い、軽いカーボン」となっており、聞いているだけで激しいレースを繰り広げ、なおかつスピード勝負の前記種目に用いられるのは、なるほど!となるわけです。

いざテストを開始すると、19.5mm均一という現代ではかなり薄めのフレームにもかかわらず、球離れの早さを感じます。
薄いフレームは撓る分、ホールド感が高いという印象を持っていましたが、ボールを弾くパワーはフレームの薄さを全く感じません。
かといって弾きすぎるわけではなく、相手のハードヒットに対して面がぶれることなく、まさに弾き返すパワーが備わっていました。

IMG_0309フェイスサイズは100平方インチなのですが、サーブやボレーやスライスを打つと、もう少しフェイスサイズが小さいのでは?と思ってしまうほどスイートスポットの大きさは感じません。
それだけテキストリームという素材は剛性が高く、ごまかしが効くフレームではないのでしょう。
そのお陰でショットのコントロール性は高まり、安心してピンポイントへハードヒットできるフレームです。

ここまで書くと、従来のグラファイトと違うじゃんと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
私の個人的主観としては「ほぼ違います」。
ただ私も学生時代にグラファイトを愛用していた一プレーヤーとして、グラファイトと唯一共通点があるところを見つけました。
それはフェイス上部でヒットしても、フレームの近くでヒットした時の他モデルより嫌な振動もなく、かなり上部でもスイートスポットのような感覚が得られるのです。

平均重量315g、平均バランス310mmと、重めのトップライト構造であり、私の好きなスペックだからヒットしやすかったのかと思いきや。
テスト後にカタログを見たら、ラケットの長さが27.25インチだったのです。
この0.25インチ長が功を奏し、フェイス上部でヒットしても昔のグラファイトのような打感を得ることに成功していたというわけです。

IMG_0307まぁでも懐かしさを感じられたのはその点だけですねぇ。
現代の高速テニスに対応できるように、薄いフレームでもテキストリーム搭載によりフレームパワーは増大していますし、昔のように男性でも女性でもグラファイトって感じにはならないと思います。
トップライトによりご自身のスイングワークによってボールを飛ばさなきゃなりませんし、重い球にもご自身の筋力とスイングスピードによって打ち返さなければならなくなります。

サーブもボレーもストロークもご自身の技量によって、スピンの量もスライスの滑りもフラットも思いのまま。
大きめなスイングを要するストロークなどは、そのスイングに忠実に応えてくれるでしょうし、
小さめなスイングでよいボレーなどはトップライトの操作性の高さと、テキストリームの強靭さでシャープなボールを弾き出してくれます。

昔のグラファイトはストローカーが主たる武器としていましたが、明らかにこのTOUR GRAPHITE 100XRはオールラウンダーよりに仕上がっていると思われます。
長年グラファイトを愛用され続けている方、というより、キャリアのある男性の方で、かなり真剣にテニスに取り組まれていて、トップスピン、スライスを駆使して相手を走らせ、仕上げはネットプレー!という、筋力のある男性におススメします。

余談ですが、TOUR GRAPHITE 100XRには交換用のレザーの元巻グリップが付属しています。
だから少し上代が高いんでしょうかねぇ?
元巻をレザーに変えているそこの貴方!
ご一考を。


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source : Various impressions