タイトルがややこしいですね。
サーブに関するデータというのは本当にたくさんあるので、今回はpart2という形で紹介したいと思います。
前回のサーブ編part1はこちらからどうぞ。
まずはジョコビッチとフェデラーのファーストサーブに関するデータ。
サーブを打った瞬間のボールの位置を記録したもので、ジョコビッチの方はその後の軌道まで分かります。
Analysis of the ball-toss and service of #Federer and #Djokovic #finalshowdown https://t.co/kRsZ9udpkC pic.twitter.com/9bP1paUmoE
— TennisTV (@TennisTV) 2015年11月17日
このデータは2人とも、トスの位置をほとんど変えずにセンターへもワイドへも(フラットサーブでもスライスサーブでも)打ち分けられる、ということだと思います。
球種によるフォームの違いもほとんど無いため、コースは非常に読みづらくなります。
その例が下の動画で見られます。
2分17秒あたりから注目です。
ウィンブルドンでのフェデラーのサーブです。
サーブをセンターに打った時とワイドに打った時のフォームを重ね合わせて比較しています。
驚くほど一致しています。正直ここまでとは思いませんでした。
ビッグサーブを持たないフェデラーがいかにしてエースを稼いでいるのか、その理由の一つがここにあるのでしょう。
続いてはナダルのデータ。
Good mixing from Rafa #Nadal out there. Look at first serve direction. #MMOPEN15 pic.twitter.com/70sj4Xz94o
— TennisTV (@TennisTV) 2015年5月7日
Looking at Rafa #Nadal first serve placement & shot after. Great variation. #MMOPEN15 pic.twitter.com/7Z5qoFs06G
— TennisTV (@TennisTV) 2015年5月9日
共に昨年のマドリードのデータです。
左利きのナダルはアドバンテージサイドからのサーブ(この場合はネットを挟んで右奥から左手前に向かって打つサーブ)でワイドへのスライスサーブを多く使ってきます。
こうすることで相手をコートの外に追い出し、オープンスペースを作り出すことができるのです。
逆に、デュースサイドからのサーブ(この場合はネット左奥から右手前へのサーブ)ではバックハンドへのスライスサーブに加え、ボディーサーブを多く使ってきます。
ボディーサーブとは相手の真正面に向かって打つサーブです。
意外と真正面に来るボールというのは処理しにくいもので、エースは狙えませんが、相手は大きなスイングができないのでリターンが甘くなりやすいのです。
ハードコートでも同じような傾向が見られます。
“TennisTV: Rafa #Nadal serve direction. Targeting #Bolelli's backhand, perhaps? #tennis #Basel pic.twitter.com/9UO2InDthP”
— YJ'Mendoza (@yarimilka04) 2014年10月20日
#Nadal Serve Direction#AusOpen pic.twitter.com/7om05WQgDb
— Dishon M² (@Dish0n) 2014年1月24日
しかし、例外も存在しました。
"@ChrissieEvert Chris, check this stat on Nadal's serve vs Fed. See anything? :) pic.twitter.com/KYiiaWRqAv"
— Lance Sanders (@Lancebowski) 2013年11月10日
フェデラーに対する容赦無いバックハンド攻めを示す上の画像は置いておいて、下の画像に注目して下さい。
アドバンテージサイドからのサーブのコースが明らかに今までと違います。
これは2013年のツアーファイナルズのデータです。
スライスサーブがあまり外に逃げないので使っていないということだと思いますが、part1でのフェデラーのサービスデータから考えても、ファイナルズのコートが(ボールの影響も含めて)特殊なのでしょう。
2014年と2015年のデータが無いのが惜しいですね。
今回はここまでで。
サーブについては一度区切りをつけて、次回はリターン編に入りたいと思います。
source : テニスブログ Hawk-Eye