一通のお手紙、編集部を通して頂きました。
とても嬉しくて嬉しくて、ご本人に連絡をして許可を得て掲載させてもらいます。
突然のお手紙失礼いたします。私は福岡県福岡市にあります、福岡市立下山門中学校で外部コーチ(16年目)をさせていただいております有田賢一と申します。仕事は保険の代理店をしており今年38才になりました。 3年前から福岡県女子の都道府県選抜チームのスタッフもさせていただいております。いつも先生のブログからたくさんの「気づき」をいただき勉強させていただいております。
私自身はソフトテニスは中学生の時しかしておらず、戦績は地区大会敗退です。ですから、私の指導が悪くて勝てない!となるべく思われないように頑張って勉強しようと思っております。そんな中「部活運営のヒント」のサイトを知り、一年くらい前に登録させていただき、いろんな情報をいただいております。
最初に先生を直接お見かけしたのはおそらく高校三年生の代が中学一年生の年度末で 岐阜のYONEX杯の懇親会でした。(翌年も参加させていただいたので記憶があいまいですが・・) そのときは私は全国の舞台などほとんど経験したこともなく、先生のこともよく存じ上げませんでしたし、懇親会の会場では緊張して固まってひたすら食べておりました。
私が行っている学校は福岡県では2,3年に一度は県を優勝してブロック大会に上がるのですが、全中にはいつもいけず、全中に子供たちを連れて行っている先生にアドバイスを乞うたところ「九州から出て上に上った方がいいよ」 ということで保護者と監督を説得して初めてYONEX杯に参加させていただいたのでした。
二度目にお見かけしたのは香川の全中のときでした。YONEX杯の経験を活かせたのとYONEX杯から 帰った春に 現中村学園の原口美咲が引っ越してきたこともありブロック2位ではありましたが全中に出場することができました。 そして香川で山根・高倉ペアの個人決勝を拝見しました。中学生であんなに躍動感のあるテニスができるんだと衝撃でした。
その素晴らしい選手の監督がどのような方なのか気になり先生を観察しておりました。表彰の前か後に決勝の相手の上岡くんたちに声をかけていらっしゃいましたが、先生も彼らも表情がさわやかでした。アンダーやいろんなところで関わりがあったのでしょうが、勝敗がついた後にあんなに雰囲気が出せるのは素敵な先生・選手たちだったからだと思います。
実はこのお手紙一度は先生が「自己肯定」についてブログを書かれていた時に、その回に「こんなブログを私が書いていいのか、、、」みたいなことが書かれており、私は先生のおかげでこんな指導者になりたいと目標を持てているし、新しい知識や教育者としての子供とのかかわり方などすごく勉強になっております!きっと私と同じような人がたくさんいますよ!先生も自己肯定しないといけないのではないでしょうか?と伝えたくて送ろうと思ったのですが、なんかおこがましいし、恥ずかしくなってやめました。30年春の岐阜YONEX杯に参加することができたので、その懇親会では絶対先生にご挨拶しよう!と思っていましたが、先生は私用で欠席とYONEXの松口さんから伺い機会を逃してしまいました。
今年の中体連4年ぶりに全中に団体で出場できました。先生に挨拶するチャンスでしたが、試合前はお邪魔だし、終わってからチャンスがあればと思っておりましたら『清明学園さん見事 全中優勝』でとても入るスキはありませんでした。
私の行っている下山門中学校は今まで全中で一勝もしたことのない学校でしたが、先生からいただいた気づきやいろんなことが活かされ勝ちを拾うことができました。本当にありがとうございます。
そして 清明学園中学校 優勝 こころよりおめでとうございます。
それが伝えたくて今回お便りを書かせていただきました。いつか先生にお声かけさせていただくことがあるかもしれません。そのときはよろしくお願いいたします。これからもゆっくりでかまいません(私個人の考えですが、、)のでブログの更新をお願いいたします。
長文すみませんでした。疲労も溜まっている頃かと思いますし、季節の変わり目です。どうぞご自愛ください。
ありがとうございました。心温まる文面に生徒指導(SNSトラブル対応など)でイライラしているところ、気分があがりました。また入場時に上記のチームの試合を拝見しましたが、素晴らしいテニスをしていたのを憶えています。お会いできる日を楽しみにしています。
①4年前の全国の話
②指導者の自己肯定
2点を2回に渡り、私の考えを述べさせてもらいます。
ファイナルマッチポイントをとりました。「 あとひとつで追い続けた団体日本一が目の前に来ている 」と思った同時に1つの懸念が頭によぎりました。
『 勝利した後、挨拶の前に選手たちが流れ込んで喜びをわかちあってほしくない 』でした。負けた選手も全力できています。そして日本一悔しい思いをしている選手のまえで喜びを爆発することは、敗者への配慮が欠けると思いました。スマートに喜んで、あとで身内だけ喜びを分かち合えればと考えます。
そして次の瞬間さらに2つのことが頭によぎりました。
『 うちの生徒はシャイな生徒が多いから言わなくてもやらないだろう 』
『 終わるまえに、勝った後のことを指示して逆転されたらいやだな 』と考えました。
そうこうしていると優勝が決まりました。
優勝した瞬間、ひとりの生徒がダッシュで近寄り、挨拶の前に喜びを分かち合い始めて、『 あーやってしまったー 』と思い、すぐに挨拶をするように促しました。
皆様、どうでしょうか?
手紙にもらったように数年前、全国個人決勝で上岡・広岡組と試合をしました。全日本アンダー関係で、私がスタッフになり彼らとの距離が縮まったのはそのあとのことです。私は、負けて悔しくて悔しくても必ず『 勝者へのお祝い 』『 おめでとうございます 』『 完敗でした 』『 次は頑張って下さい 』『 素敵な試合をありがとうございました 』などと相手監督・選手に伝えるようにしています。
もちろん勝った後は、はじめての選手でも『 いい試合をありがとうございました 』『 この舞台でできてよかったです 』生徒には『 高校でもソフトテニス続けてね。絶対活躍できるよ 』などと伝えるようにしています。
これは他種目の指導者から学びました。いかがでしょうか?
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PS①
前回と前々回の春の全国大会から変えたことシリーズを紹介させてもらいました。その二人の選手が全国優勝を決めてくれました。先日、ベースボールマガジン社の熱中ソフトテニスマガジンでも紹介させてもらっています。機会があれば、読んで頂ければ嬉しいです。

PS②
広島全中役員の皆様、派遣審判の先生方、台風対策・暑さ対策、いろいろなところにご配慮いただき、本当にありがとうございました。素晴らしい全国大会を支えて頂きまして、生徒・保護者皆、感謝しています。
source : ソフトテニス・オンラインBlog