2018年9月25日火曜日

大坂なおみの英語インタビューからなおみっぽさと口語&現代英語3

で書いてきた、大坂なおみの英語のニュアンスですが、今回が最後です!ちょっと飛ばしてある意味クライマックスの充実をはかります!(笑)

なおみのインタビューは内容も面白いのでついついそっちに引っ張られがちですが、今回そこは流し気味に、英語自体に集中したいと思ってます!

因みに、既にお気づきかとも思いますが、大坂なおみの英語は、実は彼女の日本語の雰囲気に近いものがあります。もちろん英語なので日本語に比べたら普通に話してるんですが、そこに含まれる可愛らしさは、日本語を話している時の彼女と一緒なんですよね。英語という言語自体は普通でも、内容というか、話し方がある意味タドタドしいんです。変にこなれたかわし方をせずに、自分の思いにストレートで正直な感じです。

「同じ人なんだからそりゃーそうでしょ」と思うかもしれませんが、実は話す言語によってキャラクターが変わるって、そんなに特別な話ではないです。

ボクは人に「英語どれぐらい話せるの?」と今まで散々聞かれてきて「ネイティブにはなれないけど、限りなく超ペラペラ」(もちろん冗談を含めて)と答えてきたんですが、英語に大きな不自由はないレベルです。それでもやっぱり日本語と英語では性格は少し変わりますからね。英語でアメリカのカルチャーを引用したような気の利いた言葉なんて言えない(というか知らない)ので。日本語なら言葉遊びが少しできますから(笑)。

「わらい」は文化が密接なだけに言語をまたぐと一番難しい部分だと思います。それに比べて例えば論文なんてものすごく簡単です。だから、英語のインターナショナルジョークって妙にコテコテな感じに聞こえたりするんですよね。世界の誰もが理解できないといけないですから。ある意味踏み込めないんです。

話がそれました。。悪い癖です。。でも、なおみニュアンスが日本語と英語で近い、というのは実はすごい事なんですよ、とお伝えしたかったのです。





さて、英語に入ります!前回は3:50まででした。
その次のプレスルームはマイアミでセリーナを破った後ですね。セリーナが(握手の際に)ネットでなんて言ったかを問われて

"Um.. She said good job,, and stuff. I kind of blanked out. Um,, but I'm pretty sure she said good job, so.."
と言っています。ここでのポイントは good job の後の and stuff。これは初回の stuff like that と同じで「そんな感じのこと」という意味です。good job で終わらせても良かったと思うんですが(実際、直後にそう言ってますね)、なんとなく濁すためと、あまりに答えが短いので何かを足そうと、ついつけちゃう口語です。断言しない分、少し子供っぽく、よく言えば優しい感じになります。これもなおみの言葉にはよく出てきます。

4:06からは再びインディアンウェルズのプレスルームに戻りますが、このやりとりは英語表現的にはなおみ風はあまりなく、内容が可笑しいので、ここではスキップします。ただ、なおみが面白おかしく返すので、記者の言葉(最後)も同じように笑を誘う感じになりますね(笑)。

再びマイアミに戻ります。こちらも内容が面白いですが、特に英語表現でのなおみ節はありません。強いて言えば、彼女の話には、良く、自分の口から出た言葉がそのまま出て来ます。最後がそうですね。I was like "Yeah".

5:15〜。ここが今回初めての現代英語です。記者の質問から。

"Speaking of the Internet and you were talking about memes the other day, if you were to pick a meme to describe your two weeks so far in Indian Wells, what would it be?"
に対して、くすっと笑った後になおみが
"Okay, here we go.. Um.." と言って、
"Woo.. The Drake's God's Plan one. The one where it says God's Plan starts playing. That one."

これが、上で書いた、ネイティブと超ペラペラの差をものすごくよく表してくれます。ボクは意味はわかりましたが、かなり偶然だったかも。

まず最初の記者の質問。ポイントは meme ミーム、です。これが現代英語。
ミームとは簡単に言えば、SNSなどで拡散される流行り画像や流行り言葉の事。現代用語ですね。もちろん、元々の意味はもっとちゃんとしてるんですけど、今、なおみや、記者が使うような時は、元の意味はある意味飛んでしまってるので、気にしないほうがいいです。

ボクは、今年の頭ぐらいにインスタで見かけて「??」となって調べました。SNS文化や流行りに乗ってないと理解不能な言葉になるわけです。文字上の意味がわかっても、FB、インスタ、ツイッターなんかを使ってないとどう言うものを差すかイメージが沸かない人もいると思いますし(笑)。ボクと同い年でインスタやってる人、20%ぐらいなイメージですからね。。

次の Drake は著名なアーティストです。God's Plan (リンク先音楽は0:35〜)はその曲名。今年散々流れてる曲なので、普段、流行っている音楽を聴く人は知ってると思います。曲を耳にしたことがあっても、Drake という名前がわからないと、なおみの答えを聞き取るのは難しくなるかもしれません。ボクはたまたま知ってました。

ただ、なおみの言っているそのミーム自体はどんなものかは分かりません(笑)。が、記者のほとんどがわからなかったみたいですね(笑)。上の言葉を言った後すぐに
"If any of you guys (know).. Yeah, I bet you don't know what I mean.. But it's okay.."
と言ってます。

その後 5:05〜の質問も答えも、比較的普通のやりとりですね。照れ笑いがなおみらしいです(笑)。

6:20〜。「最後の質問です」と司会者に言われて記者が聴いたのは、またミームですね。なおみはSNS文化を使いこなす若者のテニス選手代表という立ち位置になってるので、こういう質問が多く来ます。最近はまっているのはどんなミーム?と聞かれて

"Well,, hmm.. Um... I mean, there aren't like any new ones that came out like a day ago. Like, everyone already knows all the Sponge Bob Patrick ones. Those are boring.."

I mean は、つまり、という口語です。日本語で前に要約する事がなくても、つい「つまり」から話し始めてしまう人がいるのと同じように、英語でも特に何を言ってなくても I mean をつけてしまったりしますが、なおみもそうですね。多いです。「えっと」というニュアンスですね。

Sponge Bob はアニメで Patrick はそのキャラクターです。それを知らないと、この答えも全く意味がわからなくなりますが、アメリカ人なら大抵知っているアニメ&キャラクターです。ボクも名前まではたまたま知ってましたが、そのミーム自体はわからないです。ただ、記者には知られてる様なので、比較的一般的なんだと思います。
知りたい方はこちらのスポンジボブ公式インスタよりどうぞ。ボクはそこまではいいです(笑)。

"Um.. They're probably gonna create a new Sponge Bob one. I'm just waiting for that to like, drop any second now."

この言い方、特に後半は、超若者っぽいです。どこがと言われると難しいんですが、英語の表現というより、話している内容がいかにも流行りものを敏感に追っている若者、という感じだからじゃないでしょうか。

なおみは普段、テニスに関してこういう話し方はしないと思います。少なくとも聞いたことがありません。ただ、一旦ゲームやSNS系の話になると、一気に若者同士で話しているような言葉遣いになる気がします。それを素直にそのままだしてしまうのがなおみ風で、記者もそれを引き出して楽しんでいるんだと思います。

どうでしょう?少しは見えましたか??こんな風にあえて説明すること自体が古いかもしれないですね。。まぁ、でも試してみて反応が何かしらあれば嬉しいです。次はまたちょっと別の形かな?(笑)(N)


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source : アメリカ・テニス日記 from ロサンゼルス・カリフォルニア