2020年6月7日日曜日

おじさんの独り言②

「でも、メーカーはラケットなんて、ぼったくってんのと違うの?
 並行輸入品は安いやんか?同じ製品で価格が違うのはおかしいやん!」


と言われました。
このことは、今までのブログでも何度も書いています。
このことを書くと、必ず炎上?するので、あまり書きたくはないのですが・・・(苦笑)
まぁ、一個人の考え、思いとして読んでくださいね。
(専門家でも知識があるわけでもないので、とんちんかんなことも書きますよ。)

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価格差問題はテニス用品に限らず、世界中で買い物ができるようになっているので、どのような製品にもあります。
為替、関税、販売方法、社会インフラのコストなどが違いますので、各国で販売価格は違います。
テニス用品に関しては、日本での販売方法での違いが大きいのかな?と思っています。
日本では、一般的に、
海外メーカー ⇒ 日本販売代理メーカー ⇒ 問屋 ⇒ 小売店 ⇒ お客様
の流れです。
そして、値付け。
新製品発売時に、定価からの卸値を設定し、モデルチェンジ時に売れ残った在庫分をマークダウン(値下げ)を行うという方法を取っています。
海外では、マークダウンはなく、最初から決着価格のため、卸値は日本での卸値よりも安くなります。
このため、新製品は並行輸入品の方が安い、マークダウン後は日本の方が安いとなります。
モデルチェンジ製品を日本価格より安くしているのは、海外や日本の並行輸入業者さんが在庫処分をしているだけだと思います。
日本でも、マークダウンのないオープン価格にして販売する取り組みも過去には何度もあったのですが定着しませんでした。
日本では、「定価=モノの価値」「オープン価格=価値がわかりにくい?」という考えが強いためだと思います。

日本での販売方法は長らく変わっていません。
「ぼったくり?」と言われますが、中間マージンが発生することはどの産業もですし、それを否定したならば、商業は成り立ちません。
良し悪しは別として、このやり方で、関わる人間が生活をすることができ、社会インフラや日本テニス界を支えることができました。

もちろん、このままで良いと言っているわけではありません。
お客様に納得していただける販売方法や価格設定を考えていかなければ、日本のテニス業界は衰退します。
(一部のメーカーは直販体制を強化していっているのは、その準備だと思います。)
個人的には、なんでも安くしていく方向には反対です。
ものにもよりますが、高品質・高サービスには適正な価格が付けられるべきと思っています。
海外の販売業者さんや並行輸入業者さんが、日本テニス界を物心ともに支えてくださるのならそれでも良いと思いますが、どう考えてもするとは思えません。
「趣味でしているだけだから、日本テニス界のことなんか関係ない。」と思われる方も多いかもしれませんが、目に見えない部分でも影響は必ず出ます。

私は小売店の立場ですので、勝手な意見かもしれません。
小売店が必要なくなり、いずれはメーカーによる直販体制になるかもしれません。
海外からの個人輸入が主になることだってあるかもしれません。
それはそれで仕方がないことだと思っていますが、テニスの楽しさを多くの人に知ってもらい、国内でプロアマ問わず多くの大会が開催され、錦織選手や大坂選手のように世界で活躍することを目指すジュニアたちが多くなってほしいと思っています。
そのためには、国内のメーカーさんには頑張ってもらいたいと思っています。

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source : テニスショップ裏日記