2015年6月2日火曜日

理学療法って何?

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(Photo courtesy of Maiko Morotani)


初めまして.ロサンゼルスで10年ほど理学療法士をしている諸谷(モロタニ)です.初めての投稿につき、トピックをいろいろ考えていたのですがケガ防止や日本人の体質や体型から始める前に、まず皆さんに理学療法について紹介させていただきます.

わかりやすく言いますと、虫歯になれば歯医者さんに行きますし、皮膚の問題があれば皮膚科に、そして心臓が悪くなれば心臓の医師に診てもらうのが当たり前ですよね.それぞれの医師たちは体のシステムの一つを専門としておられます.理学療法士も同じで、体の動きに問題が出てくれば理学療法が必要かもしれません.Physical Therapy (PT) は Movement Systemのスペシャリストなのです.一言でMovement System 運動系といっても、筋肉、神経、骨、皮膚、心肺機能、代謝、これらすべての膨大な知識を理解しているからこそ、正しい運動と理想的でない運動の評価ができるわけです.

ちなみに、アメリカでは理学療法士になるためにはまず4年生の大学を卒業した後、理学療法の博士号 (Doctor of Physical Therapy) を取得して初めて国家試験を受ける権利がいただけます.もちろん、マッサージもできますし、電気やホットパック、超音波を当てる能力もその一部です.残念ながら、一般の人が連想する理学療法士はマッサージや物理療法ばかりですね.そういう治療をなぜするべきなのかをちゃんと説明できる理学療法士、そしてそれ以上に患者さんの体の痛みの原因を追求し、痛みを根こそぎ解消できるような理学療法士がもっともっと増えて欲しいです.

体の痛みやケガにも種類があります.
1.病気や交通事故や手術の後などによって痛くなる場合
2.毎日の仕事やスポーツをする中で自分の動き方が理想的でないために少しずつ体にミクロのストレスがかかりいずれは大きな痛みやケガへつながる場合

このテニスのグループの中でも、姿勢を正しくして幾つかシンプルな修正のエクササイズを行っただけで腰痛がだいぶ良くなったケースは典型的な2番目のパターンです.

現在、アメリカの健康保険はケガを予防するための理学療法の評価はカバーされていません.理想的には、年1−2回理学療法士に体の動き方を定期的にチェックしてもらうことで、手遅れになったりひどいケガを防げるチャンスになると考えています.皆さん、毎年1−2回は歯医者さんに行って歯をクリーニングしてもらうでしょう?それと同じです!歯ももちろん大事ですが、自分の体をしっかり理解しておくこともとても大事だと思います.


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source : アメリカ・テニス日記 from ロサンゼルス・カリフォルニア