カミソリで髭を剃る時、肌を擦るイメージになっていないか?
それでは無駄な力が入り、上手く剃れず、最悪出血する。
刃物が毛を切断するのに必要な力はごく僅かだ。
鋭いカミソリで、細い毛の根元だけが切れる映像をイメージして髭を剃ると、自ずと脱力され上手に剃れる。
パワー・ターゲットは、肌ではなく毛だ!
人間の全てのテクニックは、何をイメージしてそれを行うかを選択するだけで、格段に上達するのだ。
テニスでも、ボールが高速で弾かれる絵をイメージして力を込めていないか?
それでは無駄な力が入り、上手くラケットヘッドを加速できず、最悪テニスエルボーになる。
テニスは手打ち野球とは違う。
掌に必要な力は、ボールを前方に押しやる力ではない。
インパクトの瞬間に発生するラケットの動きを支える力だ。
ところで、もしインパクトの瞬間、掌がガットの後ろ側に密着していたとしたら、掌には相当な衝撃がかかる。手打ち野球状態だ。
ところがラケットの場合、バランス・ポイントを中心に回転するトルク力が発生する。
なので、グリップ位置で発生する力のベクトルはガットの位置とは逆方向になるため、衝撃は上手く打ち消される。
それほど大きな握力は必要ないということだ。
パワー・ターゲットは、ボールではなくトルクするラケットだ。
太いグリップを使用すれば、更なる脱力が可能だ。
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ソーホーストリンガー
source : ガットとラケットとテニス