2018年12月14日金曜日

中学生がプロと公式対戦 ATP#124も出場 M. ZISETTE メモリアル杯

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男子決勝、マーコス・ギロン(手前)とステファン・コズロフ(奥)。夕方、センターコートが(気温差で?)湿ってきたのでサブのコートで。


ロサンゼルス南のランチョ・パロスバーデスで開かれたUSTAの大会、Mason Zisette Memorial Cup。前回柴原瑛菜選手の単複優勝をお伝えしました。今回は男子の方を。

前回も少し書いた通り、この大会、通常のUSTA大会でボクらも普通に出られる大会ですが、賞金が高額なためセミプロやプロの選手も多く出場しています。男子のシングルス優勝賞金は$4000です。因みにITFの大会では$25kで優勝して賞金が$3600です。(来年からITFのシステムが変更になりますね。詳細が出てきています。)

結局男子シングルスで優勝したのはステファン・コズロフ選手。現ATPランキングは怪我もあって407位ですが、最高で115位の選手です。

決勝の相手はマーコス・ギロン選手。ATP現356位、最高238位の選手で、準決勝では、本大会第一シード、現ATP124位、最高114位ジェイソン・ジャン選手を破って決勝にきました。

つまりこの辺りの選手はATPツアーで言えば、完全にチャレンジャー、もしくはグランドスラム予選出場レベルのそうそうたるプロ選手達です。シングルスは準々決勝で敗退してしまいましたが、現ATP195位、最高67位エルネスト・エスコベド選手もいました。グランドスラム本線2回戦まで行っている選手です。

そんな選手達が戦っている大会ではありますが、なんせUSTAのオープンなので文字通りオープンで誰でも参加できます。そして幸か不幸か、優勝したステファン・コズロフ選手はランキングが下がっているため、予選からでした。その予選の初戦で当たったのは、しゅうだたけひろ君。中学生です。NTRPレベル別は18+、ジュニアは出られないので自動的にオープンになります。

厳しいなんて遥か彼方、とっくに通り越して、最高の経験になったと思います。ATPの100位近くの選手と打ち合ってもらうだけでも貴重なのに、試合ですから決着が着くまで試合ができるんです。試合を観ていたテニス仲間曰く、途中コズロフは左手で打ってたと聞きました(笑)。でもそんなのも含めて、たけひろ君はプロと公式の試合をしたんです。予選だったので8ゲームマッチでしたが、忘れられない時間になったと思います。

アメリカのプロ選手は貪欲です。USTAの一般大会でも、賞金が少しでも高いとセミプロやプロが沢山出てきます。テニスでお金を稼ぐのが仕事ですからね。もちろんポイントはないので調整の一貫ではあると思いますが、そんな出場によって将来プロになるかもしれないジュニアが実際のプロ選手と試合ができる場が生まれるのは最高のことだと思います。

また、本大会に引き続き、今週末にも近くの別のクラブで大会が開かれますが、そちらはUSTAではないものの、誰もが参加できるちょっと変わったフォーマットの大会。しかも、名だたるプロも参戦します。そういう大会がこれから増えてくるかもしれませんね!詳しくはまた後日。(N)


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会場となったペニンシュララケットクラブの目の前には太平洋が広がります。向こうに見えるのはカタリナ島。


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男子ダブルス決勝。向こう側ペアの右がUSCの現役、Tanner Smith選手、左がエルネスト・エスコベド選手。そして手前ペアの向こう側が去年大学ランキング#1のMartin Redlicki選手。手前がAustin Rapp選手。2人とも昨シーズンまでUCLAの選手でした。手前のUCLAペアが初戦で当たったのは先ほどのしゅうだたけひろ君とすぎうらゆうき君のジュニアペアです。ここでもかなりな経験をしたと思います。


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女子シングルス決勝。センターコート。


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女子ダブルス決勝。手前は瑛菜応援団。真ん中に座っているのが瑛菜ちゃんのご両親です。

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source : アメリカ・テニス日記 from ロサンゼルス・カリフォルニア