この前の週末までジュニアオレンジボウルの前哨戦とされる大会エディーハーがフロリダで開かれていました。オレンジボウルといえば、ジュニアの大会ではグランドスラムに次ぐとされている大きな大会です。その直前に同じフロリダで開催されるとあって、エディーハーにはかなりの強者ジュニアが世界中から集まってきます。因みにエディーハーもオレンジボウルもジュニアITFの大会です。
オレンジボウルはマイアミエリアで開催されますが、エディーハーが開催されるのは、今ではテニスをよく知らない日本人ですら聞いたことがあるだろう、ブレイデントンにある錦織圭の本拠地、IMGアカデミーです。
今年の夏、フロリダに行く機会があったので、そのついでにIMGも覗いてきました。ほんの少しだけ以前にお伝えしましたが、今回は２回にわけて、がっつりとその訪問記をお伝えしたいと思います。正直、長いですので、覚悟の上で（笑）。
先にお伝えすると、メインのテニス系は次回、今回は道のりや周辺環境、アカデミー内でのテニス以外の施設などについてです。日本でも散々放映されてると思うので、少しでもテレビに出てこないような部分をお伝えできれば、と思っていますが、どうでしょう？なんせアメリカにいると日本の報道が観れないので。IMGアカデミーについては実は日本の皆さんの方がよくご存知だったりするかもしれませんね（笑）。
さてさて、この夏、ボクが用事があったのはフロリダ州のオーランドです。ディズニーワールドで有名な場所でフロリダの真ん中程にあります。因みにボクがステイしたのはディズニーワールドのど真ん中の超ディズニーなホテルですが、花火は見えたもののディズニーワールドへは一度も入ってません。ミッキーよりボロテリーなんで（笑）。
そのオーランドからIMGアカデミーのあるブレイデントンまでは車で２時間弱です。数年前にマイアミに行く機会があったのでその時もIMG訪問を考えましたが、マイアミからだと車で４時間近くかかるので、ちょっと覗きに行くには往復８時間のドライブはキツイく断念しました。アメリカでの長時間ドライブは睡魔がとにかく怖いです。
オーランドからブレイデントンまでは途中タンパという大きな街をかすめます。日本から飛行機でIMGに行くにはここタンパ着になるんでしょうか。ブレイデントンの空港は小さそうですからね。上の写真はオーランドからタンパへ向かうフリーウェイです。朝夕のラッシュ以外は大体こんな感じでしょう。乾燥したロサンゼルスと違って、雨が多く湿度の高いフロリダでは緑が綺麗です。日本に近いイメージです。
そうそう余談ですが、日本との比較で思い出したことがあります。フロリダは寒い！！！今までフロリダでは５都市は訪れていると思いますが、とにかくどこも寒い！！！フロリダって暖かい場所なんじゃないの？と思う人は多いでしょう。正しいです。でも、寒い！！ボクは常に凍えてます。実際暖かい場所なんですよ。みんな冬に寒さを凌ぐのに訪れるような場所ですから。ただ、とにかくホテルその他、建物内のクーラーが極寒なんです。外へでれば普通に短パンTシャツで十分ですが、中は一般の日本人なら凍えます。手先が確実に冷えてきます。ボクは日本人の中では比較的暑がりで温度が低いのを好みますが、それでもいつも寒くて寒くて。周りでTシャツで平気な顔をしているアメリカ人が信じられないです。ホテルの部屋では確実にクーラーを切りますが、それでも周りの部屋が冷えているからか、Tシャツでは過ごせません。そんな感じなのでフロリダを訪れる際は、寒がりな女性は特に、くれぐれも暑い季節であっても暖かい格好を十分に持っていくことをお勧めします。
つい余談に熱が入りすぎました。話を戻しますね。
上の写真はタンパからブレイデントンまでのフリーウェイ。湾沿いを走っているので、両側が開けた感じは減りますが、大きな違いはありません（笑）。ブレイデントンでフリーウェイをおりると「郊外店が並んだ国道的」なエリアを通り、下の写真のような住宅街を抜けていきます。
そろそろかもなー、なんてぼけーっと運転していると突如木々の間に上の写真の光景が！ちょっと目が覚めました（笑）。右に写るセキュリティーで訪問の旨を伝えてその奥にある駐車場へ入ります。正式な入り口は別にあるのかもしれませんが、駐車場はこじんまりとしていて、そこに「正面入り口！」という程のインパクトはなかったです。普通のアパート（アメリカ）の駐車場に停めて中に入っていく感じです。
そして一旦中へ入ると、一番最初の写真の場所にでます。この道、日本のTVでもかなり紹介されていたと思います。右が錦織も過ごした昔の寮（現在はオフィスや倉庫）、そして左側に平家のオフィス棟があります。そのオフィス棟の向こう側にテニスコートがダダーっと並んでいますが、それはまた次回（笑）。
各施設の位置関係はエディーハー用の俯瞰イラストキャンパスマップがわかりやすかったのでそちらをご覧ください。最初に入ってきた入り口は一番右、駐車場はその手前あたりです。
今回の訪問では、アドバイザーのロサリオさんに電動カートでいろいろ案内していただきました。彼女はIMGに2005年からいるので小さい頃の錦織圭をよく知っていて、施設を回っている間も色々話を聞かせてもらいました。詳しい内容は忘れてしまったんですが（錦織ファンの方スミマセン。。）「とにかく圭は本当にちっちゃくて、英語も全然話せないシャイな可愛い男の子だった」という感じの話が多かったです（笑）。
説明もなしに上の写真を見ると「生徒はこんなところで生活してるのか？！なんとも贅沢な感じ」と思うかもしれませんが、これはアカデミーに隣接するファミリー宿舎。下の写真がアカデミーからプールのある中庭を見たものです。小さなホテルですね。他州や他国から親と共に生徒がIMGへ来て、家族でここにステイしながら昼間は子供がテニスをする、という施設です。料金もそれなりで部屋数がそんなにあるわけではないので、もちろん家族できて周辺のホテルや家を借りる人もいます。
上の写真はメインのハードコートの隣にあるクレーコート。Har-Truという名のサーフェスで、アメリカでクレーと言うと大抵このコートです。ロサンゼルスではアカデミーや特別なクラブに数面ある程度でほとんど見かけませんが、雨の多いフロリダではかなり主流なサーフェスです。
案内をしてもらっている時には、ここでは一般のアダルトプレーヤーが練習していました。世界からすれば IMG は最先端テニスアカデミーの一つですが、地域の住民にとっては、大きなテニスクラブといった感じでもあり、一般のレッスンも行われています。IMG を訪れる前はここは閉ざされたトップ選手たちのトレーニングアカデミーという印象が強かったんですが、こんな風景をみて、普通に地域に開かれたアカデミーでもある事を知りました。アダルトのレッスンは足（膝）に優しいクレーが使われる事が多い、との事でした。
先ほどの宿泊施設に家族で泊まり、子供はがっつり１日レッスン、親もその横で数時間テニスレッスンを受ける、というパターンも、特に夏休みには多いようです。提供されているレッスンをウェブサイトでみると、様々な受講希望に対応できるように、ジュニアはもちろん大人まで様々なコースがあります。ボクのように日帰りでここを訪れて半日だけレッスンして帰る、というのももちろん可能です。ただ、さすがにレッスン料はそれなりですけど（笑）。そのうち記念に参加してみようかな、とちょっと思ったりもしています。日本から観光で来てディズニーランド＆ IMG で半日レッスン、なんていうのも悪くないかもしれませんよ（笑）。
さてさて、メディアで IMG が紹介される時には大抵「東京ドーム〜個分の広大な敷地」なんていう枕詞がついたりしますが、その理由はここからの写真。テニス施設ももちろん広いですが所詮あのサイズのテニスコートが数十面にインドアやトレーニングの施設がある程度。広大まではいきません。ただ、テニス以外のスポーツフィールドが入ると途端に超広大！です。
最初にリンクした俯瞰イラストのキャンパスマップはテニス用だったのでそれ以外のフィールドは小さくしか標示されませんが、こちら IMG 全体のキャンパスマップをみると広大さがわかります。右端のテニスエリアが小さいこと小さいこと。
東側のテニス施設と西側のフィールド施設の間には巨大な森も「余っています」ね（笑）。上の写真はゴルフコース。下の写真は打ちっ放しのレンジですが、レンジがちっちゃいですね（笑）。もちろんフェンスなんてどこにもありません。言葉通り打ちっ放しです。
上の写真はアメフトのフィールドです。向こうの方なんてよく見えないぐらい向こうです。そして練習しているのはフィールドのほんの一部分。夏休み中ということもあって、フルタイムの生徒が居なく人数が少ないのかもしれませんが練習は片隅でちょこっとしているイメージです。でも、使いたい時にはフィールド１面を思う存分端から端まで使うんでしょうね。ここで練習しているだけで、フィールドの大きさというものが体に染み付きそうです。広がるフィールドと風景を写真に入れようとすると人は完全に米粒です。下の写真は陸上トラック。観客席つきです。写真には全く入りきってませんが、トラックはもちろんしっかり１周あります。
超広大なフィールド系の西側キャンパスをあとにして、テニスコートへと戻る途中、つまり西キャンパスと東キャンパスの間に上下写真の新しい寮があります。
IMGは2015年に新しい経営となり、それとともに多大な資金も新たに調達されました。その資金をもって現在新しい施設がまだまだ建設されていますが、建設が終わってすでに使用しているのがこの寮です。見た目は企業のオフィスかと思うようなビル。これだけ敷地があるのにこの高さは凄いですね（笑）。
ここをカートで走っていると、ちょうどランチブレイクで子供達が寮やランチルームに向かっているところでした。その中の数人が「寮に行くんだけど乗っていっていい？！」と笑顔でロサリオさんに聞いて飛び乗ってきました。髪の毛が汗でびしょびしょで、ハードな練習をしてきたのは一目瞭然でしたが、疲れを見せずに無邪気にカートを楽しむ様子から、ここの生徒達が頑張りながらも楽しんでいる様子が伝わってきました。
かなり長くなってしまいましたがこれでパート１はようやく終わりです（笑）。パート２ではメインのテニス施設などをご紹介したいと思っています。お楽しみに！
応援クリックお願いします！
クリック先はテニスやロサンゼルスの情報満載です！
source : アメリカ・テニス日記 from ロサンゼルス・カリフォルニア